仙骨部硬膜外ブロック注射の恐怖はヘルニアの痛みも消す??

YAHOO知恵袋で興味深いQ&Aを見つけましたので紹介をします。

ここで質問をされているのは、happymix2008さんという、脊柱管狭窄症とヘルニアよる神経圧迫の痛みと診断をされ治療をされている30代の女性です。

一回目の質問(2009/5/27)

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1326629193

  • 2009/5/26 仙骨部硬膜外ブロック注射を受けた。その際気絶しそうな痛みで大泣きをしてしまったが、結果的に効果が無かった。
  • 2009/5/27 午前中、筋肉へブロック注射を受けた。夕方5時には痛みが無くなり普通に歩ける。
  • 翌日の2009/5/28 に神経根ブロックを受ける予定だが、神経根ブロックと仙骨部硬膜外ブロックのどちらが痛いか質問。

 二回目の質問(2009/5/31)

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1226782277

  • 2009/5/28 に神経根ブロックを受けたが、徐々に痛みがではじめ翌朝は激痛だった。
  • 2009/5/30に病院へ再び行った。『緊張のせい??思い込み?痛いって言ってしまったらまた即、仙骨ブロックを打たれてしまうかと言う恐怖と戦いながらビクビクだったのですがお昼ごろは痛みもあまりなく歩けました。』とのこと。
  • その後、同日中に激痛復活。今後のアドバイスを求める。

という経過になっています。

興味深い点

 興味深いのが、緊張のせいか??思い込みか??仙骨部硬膜外ブロック注射を打たれる恐怖と戦っていたら元々の痛みがあまり無くなったと書かれている事です。

これが示すのは、まさに普段から加茂先生も言われている、

  • (癌、骨折など特殊事例を除き)筋骨格系の痛みのほとんどは心身症としてとらえるべき
  • 「心身相関」の観点から痛みを理解することが大切

という中の心の面の働きを示したものでは無いでしょうか?

具体的には、仙骨部硬膜外ブロック注射の痛みを再び受けるかもという強い恐怖感が脳の痛み感じる回路に影響を及ぼして、元々の痛みを軽減させたと考えられるのではないでしょうか?

世の中ではまだあまり認識されていないのかもしれませんが、加茂整形外科医院さんの心身症に関する情報紹介にも書かれているように、胃潰瘍、うつ病、不整脈などと並んで筋肉の慢性疼痛も明確に心身症と定義されています。

ただ、心身症は心の問題と言っても、本人がどう思ってもストレスで胃が痛い事や胃潰瘍をすぐは止められないですし、それと同様に筋肉の痛みもすぐには止められないようです。

いずれにせよ、この事例は、痛みと無意識の精神面が連動をしている事を示す良い例だと思います。

最終的に

この方は最終的に8回の神経根ブロック注射で痛みが無くなり手術は回避できたようです。良かったですね~。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1236259687
↑ベストアンサーに選ばれている回答です。

しかし、この方は脊柱管狭窄症とヘルニアによって神経が圧迫されて痛みがあると診断されたのに、神経への注射で継続的に痛みが無くなったことに全く疑問がないのでしょうかね?ブロック注射で脊柱管が広がったり、ヘルニアが戻るとは思えないので、私だったらきっと疑問ばかりになってしまいます。

また、ご本人が痛みと精神面の関係に気付いていないので、ストレスを貯めない様にとコントロールする機会も持てないので、再発が大丈夫かな?とちょっと心配してしまいます。


更新日/Modifed :2010-06-10 (木)
作成日/Posted :2010-06-09 (水)