日経新聞記事:腰痛にストレス関与-日本整形外科学会の指針

久しぶりの更新です。昨年末2012年12月30日付の日経新聞のサイトに日本整形外科学会と日本腰痛学会の腰痛診療ガイドラインが制定された事に関する記事が出ています。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG3000L_Q2A231C1CR8000/

上の記事は、しばらくの間しか閲覧できないと思いますので、以下にその内容をまとめます。

  • 重い脊柱疾患(がん、外傷、感染など)の兆候が無い限り画像診断は不要。
  • 診断は以下に分類することが必要
    • 脊柱疾患(がん、外傷、感染など)
    • まひやしびれ、筋力の低下など神経症状
    • 原因が特定できない非特異的腰痛
  • 非特異的腰痛が全体の85%を占める。
  • 非特異的腰痛にはストレスが原因となっている強い証拠があり、認知行動療法などの精神医学療法が有効。
  • 発症から3カ月以上たった慢性腰痛には運動療法は効果がある。

さらには、福島県立医大の矢吹省司教授(整形外科)の話として、『単に加齢で起きている骨や神経の変化を画像で患者に示して 「だから状態が悪いんだ」と思い込ませるのは逆効果だ』『慢性腰痛では、深刻に考えすぎて安静にするよりも、体を動かしたほうが症状が軽くなる可能性が高 い』などのコメントも紹介されています。

この記事中、神経の圧迫で痛み(腰痛)が起きるという話はどこにも出ていません。まさに加茂先生をはじめとするとMPS研究会の先生方が主張をしてきた内容と同一主旨の内容だと思います。

日本整形外科学会、日本腰痛学会としてこのような発表がされたのはある意味驚くべきことだと個人的には思います。患者自身も勉強をしてしっかり意識を変えてゆく必要があると思います。


更新日/Modifed :2013-01-27 (日)
作成日/Posted :2013-01-27 (日)